アルコールへの依存について
アルコール依存について、お話しいたします。
気になる場合はお気軽に外来を受診してください。
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一般的に「アル中」という言葉がありますが、それは「アルコールの慢性中毒」のことです。
中毒を「薬学的」に言うと「強い薬利作用、または毒作用が強く働いた場合」を言います。
また、薬物依存を起こした場合は「薬物依存症」と言っています。
これは、アルコールも同様に「アルコール依存症」と言います。
ちなみに、アルコール依存症は病気です。
ですから、アルコール依存症に陥った場合、内科・健康管理科・精神科への受診をおすすめします。
アルコール依存症について少し話すと、それは「アルコールをやめられない人」で、中等度で脳の依存が起きます。
脳の依存が起きたら、アルコールを飲まないことを自らの意識では我慢できない状態になります。
その結果、本人は独特の言い訳をして飲むことが多いようです。
また、アルコールを飲んで問題を起こす人の周囲に援助者がいると重症へと悪化していきます。
様々なアルコールの作用
アルコールを飲むと皮膚が赤くなる人がいます。これは末梢血管がアルコールの作用で拡張するからです。
実は、血圧維持のため血管を収縮させる機構があるのですが、ここがアルコールで麻痺する人がいます。
これを「アルコール性起立性低血圧」といいます。
宴会中に「気分不良になる」「トイレや出入口で気絶している」ような光景に見覚えはないでしょうか。
中には、脈が触れないほど血圧が下がるひともいます。
降圧剤を服用している人は注意が必要です。
また、低血圧に自律神経が反応して、嘔気、冷や汗を起こす人もいます。
このような人は注意しながら飲酒する必要があります。
久留米市や福岡市では採血の際に「個人の確認」と「アルコールアレルギーの確認」が行われています。
アルコールアレルギーの方の場合、皮膚や粘膜に浮腫が出たり、蕁麻疹が出ることがあります。
また、重症の場合には「アナフィラキシーショック」を起こします。
特徴的なのは、アルコールの蒸気を吸い込むと重度の喘息用発作を起こすことです。
周囲の方への配慮を忘れずに

酒類は飲まない予定でしたが、途中でアルコール臭がして、目の前の男性が「やばい」と叫びました。 みれば、「チアノーゼ」の状態でした。呼吸はヒューヒューと言っていました。 部屋の外に連れ出し、たまたま持っていた副腎皮膚ホルモンの吸入器を吸わせ、救急病院へ搬送し事なきをえました。
同じ仲間の中でアルコール依存症の人が強い焼酎を持っていたことが原因でした。 大勢で集まる際には、自分ばかりでなく周囲のアレルギーに対しても配慮することが大切だと思った出来事でした。