お知らせ

福田病院 スタッフブログ
モバイルサイト

医療情報「痔核でお困りの患者さんへ」

悩んでいませんか?様々な痔核の症状。

肛門診療は、恥ずかしいという感情があると思いますが、人間にとって、肛門は、口唇と同様に大切な臓器です。
人に見せたくない部位として、隠すのではなく、美しく、きれいで、機能が優れている肛門を維持していくための努力も時には必要です。
肛門疾患には様々ありますが、今回は痔核の中でも最も多い内痔核についてお話をします。

診療スケジュールは、
肛門外科」スケジュールをご確認ください。

痔核の発生原因

以前は、血管起源説(静脈還流が繰り返す怒責による肛門内圧の上昇や便の圧迫などに閉鎖し、その結果、形成された静脈瘤を痔核とする説)でしたが、現在では、肛門管の粘膜下には、血管、平滑筋線維、弾性結合識などからなる肥厚部(肛門クッション)があり、内活約筋では、閉鎖しきれない肛門管の隙間を閉鎖する役割を有しています。
痔核は、この部分の外側への滑り出しとする説が有力となっています。

痔核の因子

①遺伝
家族性、若年者に年齢に相当しない大きな痔核で、血管塊を主とする血管性痔核が多いです。

②妊娠
前より存在した痔核を悪化させ、無症状であった病変を進行させます。

③便秘と排便習慣
下痢は可能性がある危険因子です。
便秘は、はっきりとした危険因子ではないが、誤った排便習慣(長時間のトイレにいる、排便が済むまで入るという習慣、安全に便を出し切るまで座り続けるという習慣など)は、腹圧又は、運動などの力み、腹圧を加えることは危険因子です。

痔核の分類

痔核には、内痔核(うっ血型・脱出型)、内外痔核、外痔核(血栓性外痔核・肛門皮垂)、嵌頓痔核があります。肛門(管)には、歯状線という部位があります。
この部位により口側に出来た痔核を内痔核、肛門側に出来た痔核を外痔核といい、両側に出来た場合を内外痔核、内外痔核が腫れ上がり痛みのため肛門括約筋がスパスムスを起こしたため、静脈還流が悪くなり、血栓を形成したり浮腫をきたす状態を嵌頓痔核といいます。

痔核の症状

歯状線より口側には、痛覚神経がありません。よって、内痔核の症状は、出血と脱出が主症状で、その他には、残便感、肛門違和感などがあります。しかし、痔核が腫大し、内外痔核や嵌頓痔核の形成をとると痛みを感じます。

痔核の治療方法

治療方法には、保存的療法(薬物療法、生活指導など)、硬化療法(PAO、ALTAなど)、ゴム輪結紮切除法、手術療法(結紮切除法、PPH法、超音波凝固装置を用いた手術法、ICGレーザー治療など)があります。しかし、手術療法に関しては、手術後の激しい痛みを嫌って治療をためらう人も少なくありません。
そこで、福田病院外科では、手術後の疼痛・出血が少なく、早期退院・早期社会復帰が可能な、ゴム輪結紮療法と手術療法のPPH法を主に行っていますので、簡単に説明します。

1)ゴム輪結紮療法
ゴム輪を内痔核根部にかけて、痔核に循環障害をもたらし、懐死させる方法です。

null
↑ゴム輪結紮療法の器具写真

○ゴム輪結紮療法のプロセス(クリックで拡大)


2)PPH法(Procedure for Prolapse and Hemorrhoids)(経肛門的粘膜切除術)
自動環状縫合器(Circular Stapler)を用いて、下部直腸粘膜を環状に切除することにより、肛門粘膜を吊り上げ、内痔核を直腸に戻す手術法です。
・粘膜は痛みを感じないため、術後に痛みがほとんどありません。
・手術時間も今までの標準術式であった結紮切除術の約1/4の15分と短時間で済みます。
・痔核そのものを切除しないが粘膜の切断と同時に静脈叢上部の動脈の血流も断つため、しばらくすると消えてなくなります。
・痔核が肛門から出る原因となる粘膜のたるみをとるので、再発もしにくい方法です。
・手術後疼痛・出血・狭窄などの合併症が少なく、早期退院、早期社会復帰が可能になります。


↑自動環状縫合器

○PPH法のプロセス(クリックで拡大)

生活指導
(食事、排便、入浴などの生活習慣の指導)

・規則正しい排便習慣は大切。便秘や残便感による過度の怒責や長時間の排便は避ける必要があります。
・食物繊維の十分な摂取を行いましょう。
・過度の温水洗浄器の使用には注意を要し、浣腸用として使ったり、肛門周囲皮膚炎を惹起した場合には禁止するように心がけましょう。

最後に・・・

痔核、特に内痔核についてお話してきましたが、痔と思ったら一人で悩むのではなく、気楽に福田病院外科にご相談いただければ満足のいく診療を行います。お待ちしております。

↑一人で悩まずに適切な治療をしましょう