頭痛について
頭痛について詳細に述べるならキリがありませんが、特に気をつけないといけない症状について、ご説明させて頂きます。
気になる場合はお気軽に脳神経外科・神経内科外来を受診してください。
診療スケジュールは、
「脳神経外科」スケジュールをご確認ください。
頭痛の症状
① 嘔吐を伴う ② 意識障害を伴う ③ 運動麻痺を伴う ④ けいれんを伴う ⑤ 今まで経験したことのない激しい頭痛 ⑥ 痛み止めを飲んでも治らない頭痛 |
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①は頭蓋内圧亢進症状を示すものです。頭蓋内圧は早朝起床時に最も高いので、症状が特に強く出ます。
その後、嘔吐によって頭痛が軽快する場合には、脳腫瘍が原因の場合がありますので、特に注意が必要となります。
②~④については、脳血管障害や脳腫瘍をはじめとする何らかの頭蓋内病変と思われます。
⑤の症状は、くも膜下出血の患者さんが必ず訴えます。ご注意ください。
⑥のような場合の頭痛は軽症のくも膜下出血(外来に歩いて受診出来る場合)や髄膜炎の可能性があります。
この場合は、CT又はMRI検査をした方がよいと考えます。
頭痛の原因
頭痛の原因の多くは肩こり頭痛(筋緊張性頭痛)です。これは両肩や頸部の筋肉の緊張により頭痛が生じるものです。雨の日や疲れたときにひどくなります。筋肉の緊張をやわらげる薬や痛み止め、肩にホットパックすることにより軽快します。
その次に多いのが片頭痛です。典型的な症状は、何らかの前兆(目の前がチラチラするといった症状)、その後に片側性に拍動性の激しい頭痛が発作性に生じ、嘔吐を伴います。
以前はカフェイン製剤が使用されていましたが、10年程前からトリプタン系の薬が日本でも使用されるようになりました。
効果はとてもありますが、問題点として作用時間が短く頓用使用しかないことです。しかし、2年程前から長時間型の薬が発売されています。
片頭痛の中で眼球運動障害を伴う場合には内頚動脈I眼動脈分岐部動脈瘤の可能性がありますので注意が必要です。
以上、注意が必要となる一般的な頭痛について取り上げましたが、例外も考えられますので、心配な場合はお気軽に脳神経外科・神経内科外来を受診してください。